一 国語・日本語、国語学の諸分野
日本語は日本でしか使用されていない言語だが、その土地に住む日本人は生まれた時から日本語を母国語として自然と身に付けてきた。しかし、日本の国の言葉である国語を習得することは必要である。国際化が進む現在、日本語の性質・特色を理解することにより、日本人という国民性を自覚できるからである。日本人が国語学を習得することは、国際交流の上では必要不可欠な分野であることに気づかされる。
二 世界の中の日本語
日本語は日本という国でのみ扱われている言語だが、人口の割合から見ると決して少ない一つの言語人口とは言えない。国際化が進んだ現代では、日本語を話す外国人も増えた。そのような状況下で言語構造の違いを認識・自覚することの必要性を知ることは、コミュニケーションの場で重要な要素を示す。日本人は、日本という地理的背景や日本人の歴史的要因により外国人との交流に慣れた国民ではない。そのような点を考慮した上で、理解の必要性を認識することができる。
三 国語の音韻
中古・中世時代では平仮名文に濁音はほとんど使われることがなかったが、“連濁”という現象が国語の中に存在する。例えば...