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生活保護が抱えているナショナルミニマムの保障について
1　生活保護法の概要
生活保護法においては、「最低限度の生活を保障する」ことと「自立を助長」することの２つの目的がある。また、制度を運用していくにあたって、遵守しなければならない基本原理として、「生存権保障の原理」「保護請求権無差別平等の原理」「最低生活保障の原理」「保護の補足性の原理」の４つの原理が定められている。
2　最低生活の保障について
憲法25条においても生存権が規定されており「すべての国民は、健康で文化的最低限度の生活を営む権利を有する」と規定されており、生活保護法第3条においても、「この法律により保障される最低限度の生活は、健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなくてはならない」とされている。文化的最低限度の生活の保障が、具体的にどのようなものであるかを決定することは困難であるといわれている。昭和37年に、社会保障審議会における勧告の中では、「最低生活水準は、一般国民の生活の向上に比例して向上しなければならない」とされ、その後の審議会においても、「生活保護において保障すべき最低生活水準は、一般国民生活におけ...

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