「幼児保育の基本と,教科「生活」の目標や内容との関連や連続について具体的に考察せよ。」
1.はじめに
現在,小学校教育において,第1学年と第2学年に生活科が設定されている。生活科という教科は,ただ着席して授業を受けるものだけではなく,児童の活動や体験が中心となって展開されるものである。また,生き物や植物などを育て,その成長の過程を観察したり,植物からできる種を採取したりといったことも行う。
生活科という教科は昔からあったものではない。平成元年の学習指導要領の改訂において,小学校低学年に生活科が新設され,生活科が指導されるようになったのである。その背景としては,少子化や都市化などの問題が挙げられる。少子化は,女性の社会進出や高学歴化などが主な要因となっており,少子化によって遊ぶ友達が減り,体力低下につながっている。また,過保護・過干渉によって,自己中心的で人間関係がうまく築けない子どもが増えている。都市化によって,自然が少なくなり,遊び場が少なくなった結果として,外で遊ばない子や体験の少ない子が増え,これもまた体力低下につながっている。
以下に,「幼稚園教育要領や保育所保育指針か...