蛍光消光反応

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    資料紹介

    〔実験目的〕
     二本鎖界面活性剤のベシクル水溶液を調製し、そのベシクル中に取り込まれた蛍光体と消光剤の反応を蛍光減衰測定により調べる。
    〔実験操作〕
    1)それぞれの消光剤に水を加え、飽和状態にした溶液の吸光度を測定し、消光剤の水に対する飽和濃度を求めた。このときのモル吸光係数は既知濃度の消光剤水溶液の吸光度から求めた。
    2)クロロホルムに溶かした二本鎖界面活性剤DMPGに蛍光体TPPと消光剤1,4-Naphthoquinone、2,6-di-tert-butyl-1,4-Benzoquinone、3,5-di-tert-butyl-1,2-Benzoquinoneをそれぞれ加えた溶液をナス型フラスコに入れ、ロータリーエバポレーターを用い溶媒を減圧除去すると、フラスコのガラス壁面に脂質薄膜が形成された。これに水を加え、振とう膨潤させベシクル溶液を調製した。そのベシクル溶液をアルゴンガスで脱酸素した後、ピコ秒蛍光減衰測定装置を用いて 35 ℃で測定を行なった。
    3)Taylor分散法を用いて1,4-NQ in water、1,4-NQ in 20 mM SDS、Pyrene in 20 mM SDSの拡散係数を求めた。
    〔結果〕
    1)既知濃度の消光剤溶液の吸収スペクトルを (図 –  1) に示す。次に(図 – 1) よりモル吸光係数を求め、消光剤の水に対する飽和濃度を (表 – 1) にまとめた。
    2)TPPの蛍光減衰を(図-2)、また蛍光減衰により求めた A と Bを消光剤の濃度と二次元濃度に対してプロットした結果を (図-3) に示す。ただし、このときの二次元濃度はベシクル1つが占有する表面積を45.9Å2 として求めた。  (図 – 1)既知濃度の消光剤溶液の吸収スペクトル
    3)Taylor分散法により求めた拡散係数D / 10-9m2s-1 は1,4-NQ in waterのD=0.754、1,4-NQ in20 mM SDSのD=0.431、Pyrene in 20 mM SDSのD=0.0700となった。これにより水とSDS 間の1,4-NQの分配係数を求めると、46.5%となった。

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    ベシクル中における蛍光消光反応     
     
    〔実験目的〕
    二本鎖界面活性剤のベシクル水溶液を調製し、そのベシクル中に取り込まれた蛍光体と消光剤の反応を蛍光減衰測定により調べる。
    〔実験操作〕
    1)それぞれの消光剤に水を加え、飽和状態にした溶液の吸光度を測定し、消光剤の水に対する飽和濃度を求めた。このときのモル吸光係数は既知濃度の消光剤水溶液の吸光度から求めた。
    2)クロロホルムに溶かした二本鎖界面活性剤DMPGに蛍光体TPPと消光剤1,4-Naphthoquinone、2,6-di-tert-butyl-1,4-Benzoquinone、3,5-di-tert-butyl-1,2-Benzo...

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