1.ソニーのビジネスモデル − 感動価値経営モデル
ソニーの事業ドメイン
ソニー株式会社(以下、ソニー)は、エレクトロニクス、ゲーム、映画、音楽、金融、インターネット/ライフスタイル、の6分野から成り立っている。ソニーの経営理念の根底には「エンターテイメント」という考え方があり、それはつまり、ソニーの商品が顧客にワクワク、ドキドキする感動を与える経営をしていこうという、顧客の感動価値経営の考えである。
感動価値の階層構造
顧客の感動価値とは、顧客が企業の提供する商品に対して抱く「ワクワク、ドキドキ感」のことである。
ソニーでは、顧客に対して感動を与える経営をその経営理念としているわけだが、感動価値というのは2段階の構造になっており、下層の価値が満たされると、上層の価値へと移行する。
まず、本質価値だが、これは右図からもわかるように、なければならないもので、この価値が満たされなければ、反対に商品あるいはその商品を提供する企業に対して不満を持ってしまうものである。
その本質価値が満たされると、次に上層の表層価値へと移行する。表層価値はなくても不満を持つことはないが、あればあるだけ顧客の効用は高まる。また、この表層価値が、顧客の感動価値そのものであり、感動価値経営を自社の理念に据えるソニーでは本質価値を満たすことはもちろんのこと、表層価値をいかに満たす商品をつくっていくかに戦略的重点を置き、事業を行っている。
では、なぜソニーは、顧客の感動価値を重視しているのだろうか。
それは、顧客の感動価値を最大化することが、すなわち顧客の生涯価値を最大化することにつながるからである。顧客の生涯価値というのは、商品を提供する企業と顧客との長期的な関係を結ぶための価値であるため、顧客の生涯価値を高めることによって、企業はその顧客に長期的に自社の製品なり商品を買ってもらえる。
《エンターテイメント志向による感動価値経営》
レポート課題を行うにあたって、以下の項目について順に述べいきたいと思う。
ソニーのビジネスモデル ― 感動価値経営モデル
考察・感想
1.ソニーのビジネスモデル - 感動価値経営モデル
ソニー株式会社(以下、ソニー)は、エレクトロニクス、ゲーム、映画、音楽、金融、インターネット/ライフスタイル、の6分野から成り立っている。ソニーの経営理念の根底には「エンターテイメント」という考え方があり、それはつまり、ソニーの商品が顧客にワクワク、ドキドキする感動を与える経営をしていこうという、顧客の感動価値経営の考えである。
この価値が満たされなければ、反対に商品あるいはその商品を提供する企業に対して不満を持ってしまうものである。
その本質価値が満たされると、次に上層の表層価値へと移行する。表層価値はなくても不満を持つことはないが、あればあるだけ顧客の効用は高まる。また、この表層価値が、顧客の感動価値そのものであり、感動価値経営を自社の理念に据えるソニーでは本質価値を満たすことはもちろんのこと、表層価値をいかに満たす商品をつくっていくかに戦略的重点を置...