1、 はじめに
大学に何を求めてきたのだろうか。少なくとも、大学にまで来たのだから『お勉強』くらいはやってやろう、といった安直な考えが少なからずあったのかもしれない。しかし、自分の周りにいる中学からの友達は高校を卒業したと同時に就職し、食えるだけの稼ぎを手にしている。さて、このまま大学でのんべんたらりと学園生活を過ごしていいのかと自分に問いかける。何しにきたのだろうか?この問いを悶々と抱え込みながらこの授業をうけ続けてきた。ここで問う。学問とは?教育とは?その先にある労働とは?以下、夏学期の授業を受けてきた中で、その授業の内容にも触れながら自分の見解を述べていくことにする。
2、 第1テーマ『社会科学を学ぶ心構え』
まず、「千と千尋の神隠し」において発せられているメッセージを読み解いていく。温泉旅館が現代日本社会の象徴だとする見解。また、名を奪われ千となった千尋が今の我々である、と主張がなされた。映画中の温泉旅館を支配する湯ばぁばぁはそこで得た富を全てわが懐に集めていく。働きたいものには働かせるが、名を奪うという掟がある世界。つまり、これを現代社会に置き換えて考えれば、温泉旅館とはまさにサービス産業の跋扈を意味し、湯ばぁばぁは労働者を働かせ、彼らから搾り取った利益を我が物にする資本者階級を意味する。また、そうした資本家の下で働かされ、搾取され続ける労働者はその仕事渦の中で人間的な存在意義を失い、不毛な機械と化した人間の姿が浮かび上がる。まるで、チャプリンの「モダンタイムズ」のように。しかし、働くことが生き延びる条件であるのに、彼らは現代社会において働きたくても働けない状況になっている。その矛盾を支配者階級は「若者は働こうとしない。選り好みする」といって矛盾を回避する。そこに現場を意識しない、会議室の中だけの企業社会の陳腐さが浮かび上がる。
世界の腐敗
はじめに
第1テーマ『社会科学を学ぶ心構え』
第2テーマ『受けてきた教育を振り返る』
第3テーマ『社会は労働が支えている、その労働は支配と抑圧の下にある』
まとめ
参考文献
はじめに
大学に何を求めてきたのだろうか。少なくとも、大学にまで来たのだから『お勉強』くらいはやってやろう、といった安直な考えが少なからずあったのかもしれない。しかし、自分の周りにいる中学からの友達は高校を卒業したと同時に就職し、食えるだけの稼ぎを手にしている。さて、このまま大学でのんべんたらりと学園生活を過ごしていいのかと自分に問いかける。何しにきたのだろうか?この問いを悶々と抱え込みながらこの授業をうけ続けてきた。ここで問う。学問とは?教育とは?その先にある労働とは?以下、夏学期の授業を受けてきた中で、その授業の内容にも触れながら自分の見解を述べていくことにする。
第1テーマ『社会科学を学ぶ心構え』
まず、「千と千尋の神隠し」において発せられているメッセージを読み解いていく。温泉旅館が現代日本社会の象徴だとする見解。また、名を奪われ千となった千尋が今の我々である、と主張がなされた。映画中の温泉旅...