ウサギでの迷走神経切断、刺激による変化について

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    資料紹介

    ・迷走神経の切断
    迷走神経を切断すると、血圧は一次下降し、その後上昇して元の血圧より少しだけ高くとどまった。知見によると心臓に分布する迷走神経はコリン作動性であり、興奮によって心臓の収縮性を低下させ、血圧を下げる働きがある。このことにより、切断が刺激となり降圧反応が生じた後、切断のせいで副交感性の抑制がなくなり、その結果昇圧反応が生じたからであると考えられる。
    また、心拍数は切断した直後若干の低下を示している。知見によると、アセチルコリンがペースメーカー電位に作用して、緩徐脱分極のスロープを緩やかにする。アセチルコリンは膜のカリウムイオンに対する透過性を高める。このため、拡張期の外向きカリウムイオン電流が増え、緩徐脱分極を抑制する。心拍数が低下したのはこのためと考えられる。
    ・ 迷走神経の末梢端刺激
    末梢端を2Hzで刺激すると最高血圧にあまり変化は見られなかった。最低血圧については低下する傾向がある。このせいで、脈圧はむしろ上昇しているように見える。心拍数は20パーセントも急激に低下している。
     10Hz、50Hzの刺激では、落ち込みの幅がより大きいものとなっている。最高血圧は50ヘルツで約30パーセント減少している。最低血圧は、10Hzでは約33パーセント、50Hzでは約68パーセントも落ち込んでいる。したがって脈圧はむしろ上昇している。
     心拍数は激しい変化を見せた。10Hzでは約56パーセント、50Hzでは一見心停止までしているような状態にまで低下する。
     知見によると、迷走神経はペースメーカーである洞房結節に抑制性の影響を与える。したがって、末梢端の刺激が洞房結節に抑制をかけこのような結果になったと考えられる。また、心筋の収縮性の低下は心室筋には余り影響がなく、心房筋に強く影響するため、最高血圧よりを最低血圧が大きく落ち込む結果になったと考えられる。

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    ウサギでの迷走神経切断、刺激による変化について
    ・迷走神経の切断
    迷走神経を切断すると、血圧は一次下降し、その後上昇して元の血圧より少しだけ高くとどまった。知見によると心臓に分布する迷走神経はコリン作動性であり、興奮によって心臓の収縮性を低下させ、血圧を下げる働きがある。このことにより、切断が刺激となり降圧反応が生じた後、切断のせいで副交感性の抑制がなくなり、その結果昇圧反応が生じたからであると考えられる。
    また、心拍数は切断した直後若干の低下を示している。知見によると、アセチルコリンがペースメーカー電位に作用して、緩徐脱分極のスロープを緩やかにする。アセチルコリンは膜のカリウムイオンに対する...

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