敦煌
○歴史
敦煌は中国大陸西北部にあったオアシス都市である。現在は甘粛省に属し、古代においては三危(山の名前)と呼ばれた。春秋時代の瓜州。中華帝国の領土となるのは漢代に入ってからのことで、それ以前は大月氏が、ついで匈奴が支配下に置いていた。一方でオアシス都市として、またシルクロードの分岐点に当たるその位置から、東西貿易の中継地として発展した。漢代に入り、漢の支配下となってからは対西域防衛の最前線基地となり、敦煌郡が置かれて「河西四郡」のひとつとして位置づけられた。
中華帝国中心部から遠く離れているため、しばしば独立、あるいは半独立し、ときには小さいながらも国家を形成することもあった。また...