?戦後の日本の教育改革はGHQが主導となって行われた。これまでの軍国主義からの転換が教育面においてもなされた。GHQは、これまでの国家主義的教育を除去するため、教育に関する4つの指令を出した。これをもとにして、日本の教育家委員会が教育改革に関する報告書をまとめた。報告書の具体的な内容としては、中央集権化されていた学校教育をやめ、地方分権化する。民主主義のもとで個人の価値と尊厳を認め、個人の能力と適性に応じた教育機会を与える。学校体系を改める。このほか男女共学や教員養成のあり方などである。そして、この報告書が戦後の教育改革の基本路線となり、教育刷新委員会の審議・建議を経て、改革実施に至った。戦後から現在までの教育の根本法となっている教育基本法は、昭和21年11月3日に公布された。
具体的な改革として、学校体系においては、戦前までの階層的複線型から、単線型への転換が図られた。つまり、小学校6年、中学校3年、高等学校3年、大学4年という、6・3・3・4制の基本体系が示されたのである。新学制によって、中学校は義務制となり、国民全体に対して共通の普通教育を与えるものとして成立した。
学校制度と社会 第2分冊
〈戦後の教育改革と課題〉
①終戦後から今日までの教育改革の概略を述べ、②今日の教育改革の最大の課題は何か、あなたの考えを述べよ。
①戦後の日本の教育改革はGHQが主導となって行われた。これまでの軍国主義からの転換が教育面においてもなされた。GHQは、これまでの国家主義的教育を除去するため、教育に関する4つの指令を出した。これをもとにして、日本の教育家委員会が教育改革に関する報告書をまとめた。報告書の具体的な内容としては、中央集権化されていた学校教育をやめ、地方分権化する。民主主義のもとで個人の価値と尊厳を認め、個人の能力と適性に応じた教育機会を与える。学校体系を改める。このほか男女共学や教員養成のあり方などである。そして、この報告書が戦後の教育改革の基本路線となり、教育刷新委員会の審議・建議を経て、改革実施に至った。戦後から現在までの教育の根本法となっている教育基本法は、昭和21年11月3日に公布された。
具体的な改革として、学校体系においては、戦前までの階層的複線型から、単線型への転換が図られた。つまり、小学校6年、中学校3年、高等学校3年、大学4年という...