人が社会の中で、人間性を発揮していくためには前頭葉、特に前頭前野の機能が重視される。それはどのような機能を持つのか、そしてこの障害とどのような関連性があるのか述べていきたい。また、この障害に有効な指導法とされている行動療法や手法とその効果についても考察していく。
「軽度発達障害に分類されている、AD/HD(注意欠陥/多動性障害)の主要症状を挙げ、前頭前野の機能との関連ならびに有効な行動療法について述べよ。」
人が社会の中で、人間性を発揮していくためには前頭葉、特に前頭前野の機能が重視される。それはどのような機能を持つのか、そしてこの障害とどのような関連性があるのか述べていきたい。また、この障害に有効な指導法とされている行動療法や手法とその効果についても考察していく。
1.AD/HDの特徴
AD/HDとは、「注意欠陥/多動性障害」言われ、不注意・多動性・衝動性の3つの症状を特徴とする症候群である。アメリカの精神医学会は、DSM-ⅣにAD/HDのもっとも基本的な症状を次の18項目にまとめ示している。その当てはまる項目から診断し、AD/HDと判断していく。
(1)不注意
①集中できずケアレスミスが多い。②注意を持続できない。③相手の話を聞いていない。④指示に従えず、義務を遂行できない。⑤物事を順序立ててやり遂げることができない。⑥宿題など努力を要することを避ける。⑦必要なものをよくなくす。⑧些細なことで気が散る。⑨日常のことを忘れやすい。
(2)多動...