ローマの休日はなぜ現代においてなお愛されるのか
いつの時代においても人々に愛されるものには共通点がある。それは、それが独自性と絶対性を持っているということである。そのどちらかが欠けていても普遍的に愛されるものは生まれ得ない。そういったものは、独自性と絶対性を持ち合わせているがゆえに必然的に新しい価値観を創り、多くのフォロワーを生み出す。ローマの休日は、新聞記者と王女との一日だけのラブストーリーを描いた作品で、その作品が誕生した当時、斬新な物語であったのは違いないが、斬新であったがためにそれ以降同じような設定であったり、演出がされた作品が世にあふれ、現代を生きる僕たちにとっては決して目新しさを感...