「小学校国語科における「話すこと・聞くこと」の指導で大切にしなければならないことについて具体的例を示しながら述べなさい。」
椋鳩十作品の読書会の実践事例から、指導者が単元を作成するときに、明確な学習の過程をもっていることがとても大切であることがわかる。明確な学習の過程は、児童が自然な活動の流れで取り組み、しっかりと理解していくことができる。また、指導者が学習活動のねらいに沿った具体的な指示を児童に提示することができるのである。
実際の授業では、児童の興味や関心に基づいて工夫をしていくことが必要である。例えば、読書会の実践事例では、「話す・聞く」能力を身につけることが目標であるが、ただ話し合いや発表を聞くだけで終えるのではなく、理解を深めるために「書く」活動も取り入れている。その際にも、何について書くか、どういったことを意識して作品を読むか、という教師側の具体的な指示を出している点は重要である。全体発表会の方法を提示するときも、児童が聞き手の気持ちを考えず一方的な発表に終わらないよう、指導者から「ニュースキャスターとレポーターとのやりとり」という方法を提示した。当然それ以外の方法を取り...