人柄とリーダシップ

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    人柄とリーダシップ
    筑紫 大統領、こちらにはだいたい100人くらいの人々がきています。また日本の第2の都市大阪にも30人います。みな大統領といろいろとお話をし質問をしたいと待ち受けています。また全国からインターネット、FAXを使い質問も募集しました。まず最初にいくつか軽い質問から始めたいと思います。手短にお答えいただければ幸いです。子供たちからイラスト入りの質問がたくさんきてます。その中の静岡県の小学校5年生の少年の質問です。「大統領は子供の頃の成績は良かったのですか」。
    大統領 ま、おおかたのところ。
    筑紫 次の質問ですが宮崎県のカジウラさんをはじめ何人かの母親たちが知りたがっております。「お嬢さんのチェルシーさんが生まれたときに大統領はどう育児に関わりましたか?」
    大統領 娘が生まれたときどのように私が関わったかということですね。生まれたときから、小さい赤ちゃんの時から大変関わりました。何か行事があればいっしょに行きましたし、また宿題もいっしょにやりました。難しくなりすぎるまでは。いろいろと面倒をみました。ですから家内と共々彼女の生活にいろいろと関わろうとしましたし、今彼女は既にもうあまり親に関わってもらいたくないと思う年齢でも、関わろうとしています。
    筑紫 最後の質問ですけれども、ここにいる人も同じ思いかもしれません。大勢の人の前で話すのが苦手な36才の男性と、ものごとをうまく説明できない中学生の少年からの質問です。「どうやったら大統領のようにうまく話せるのか、一つでもいいからコツを教えて下さい」。
    大統領 唯一私がアドバイスとして申し上げられるのは、どんなに多くの人が聴衆にいても数名の友人に語りかけていると想像するということです。というのは、たとえば、カメラをご覧下さい。カメラは、数百万、数千万という人々に画像を伝えます。私が参加した一番大きな群衆はガーナでの聴衆でした。西アフリカのガーナでだいたい40万、50万人ぐらいでしょうか。しかし数百万という人々にテレビは伝えます。マイクを通じてその人々に声をかけることができます。多くの人々は大衆の前ではなかなか話せない、なぜならばちょっと普段とは違えなければいけないと思うからです。ところが自然の自分でいいんです。家にいるような雰囲気で友達と楽しくやっている、家族と語り合ってるときと同じような気持ちで。
    筑紫 と、いうわけでそういう気持ちで質問に入りましょう。それでは今、大統領としての質問がありましたが、最初は、リーダーシップ論というか指導者論、あるいは大統領の人柄をめぐる質問から入りましょう。どうぞ質問のある方、手を上げてください。 視聴者(女性) イワタ マキと申します。社会福祉法人の職員をしております。大統領というお仕事は大変大きな重圧のかかるお仕事だと思いますけれども、その重圧から逃れたいと思われたことはございますでしょうか?また、どのようにその重圧を克服されていますか?
    大統領 時として逃れたいと思うことがあるわけです。しかし、大事なのはその仕事に圧倒されないということだと思います。こういった仕事を抱えた人々も家族のために、またバケーションのために時間をとらなければなりません。恐らく大統領になる前よりももっと今本を読むようになったと思います。また毎日運動をしますしゴルフもします。まあ言われているほどではありませんけれども。また私が期待するほどの成績ではありませんけれども。家族とはできるだけ関係を持とうとしていますし、また全国の友人とも関係を持とうとしています。そういう事によって私の生活の

    資料の原本内容

    人柄とリーダシップ
    筑紫 大統領、こちらにはだいたい100人くらいの人々がきています。また日本の第2の都市大阪にも30人います。みな大統領といろいろとお話をし質問をしたいと待ち受けています。また全国からインターネット、FAXを使い質問も募集しました。まず最初にいくつか軽い質問から始めたいと思います。手短にお答えいただければ幸いです。子供たちからイラスト入りの質問がたくさんきてます。その中の静岡県の小学校5年生の少年の質問です。「大統領は子供の頃の成績は良かったのですか」。
    大統領 ま、おおかたのところ。
    筑紫 次の質問ですが宮崎県のカジウラさんをはじめ何人かの母親たちが知りたがっております。「お嬢さんのチェルシーさんが生まれたときに大統領はどう育児に関わりましたか?」
    大統領 娘が生まれたときどのように私が関わったかということですね。生まれたときから、小さい赤ちゃんの時から大変関わりました。何か行事があればいっしょに行きましたし、また宿題もいっしょにやりました。難しくなりすぎるまでは。いろいろと面倒をみました。ですから家内と共々彼女の生活にいろいろと関わろうとしましたし、今彼女は既にもうあまり親に関わってもらいたくないと思う年齢でも、関わろうとしています。
    筑紫 最後の質問ですけれども、ここにいる人も同じ思いかもしれません。大勢の人の前で話すのが苦手な36才の男性と、ものごとをうまく説明できない中学生の少年からの質問です。「どうやったら大統領のようにうまく話せるのか、一つでもいいからコツを教えて下さい」。
    大統領 唯一私がアドバイスとして申し上げられるのは、どんなに多くの人が聴衆にいても数名の友人に語りかけていると想像するということです。というのは、たとえば、カメラをご覧下さい。カメラは、数百万、数千万という人々に画像を伝えます。私が参加した一番大きな群衆はガーナでの聴衆でした。西アフリカのガーナでだいたい40万、50万人ぐらいでしょうか。しかし数百万という人々にテレビは伝えます。マイクを通じてその人々に声をかけることができます。多くの人々は大衆の前ではなかなか話せない、なぜならばちょっと普段とは違えなければいけないと思うからです。ところが自然の自分でいいんです。家にいるような雰囲気で友達と楽しくやっている、家族と語り合ってるときと同じような気持ちで。
    筑紫 と、いうわけでそういう気持ちで質問に入りましょう。それでは今、大統領としての質問がありましたが、最初は、リーダーシップ論というか指導者論、あるいは大統領の人柄をめぐる質問から入りましょう。どうぞ質問のある方、手を上げてください。 視聴者(女性) イワタ マキと申します。社会福祉法人の職員をしております。大統領というお仕事は大変大きな重圧のかかるお仕事だと思いますけれども、その重圧から逃れたいと思われたことはございますでしょうか?また、どのようにその重圧を克服されていますか?
    大統領 時として逃れたいと思うことがあるわけです。しかし、大事なのはその仕事に圧倒されないということだと思います。こういった仕事を抱えた人々も家族のために、またバケーションのために時間をとらなければなりません。恐らく大統領になる前よりももっと今本を読むようになったと思います。また毎日運動をしますしゴルフもします。まあ言われているほどではありませんけれども。また私が期待するほどの成績ではありませんけれども。家族とはできるだけ関係を持とうとしていますし、また全国の友人とも関係を持とうとしています。そういう事によって私の生活のバランスが取れていると思います。週末は家族といっしょに時間を過ごして。例えば教会に行く。私は普通の人間であるということを思い起こさせてくれることを色々とやろうと思っています。バランスが大事だと思うんです。
    筑紫 はい、他に
    視聴者(男性) ミズタニと申します。キリンビールに勤めています。今回このようなチャンスを与えていただき本当に感謝しています。ありがとうございます。またお国での中間選挙でのご勝利、心から御祝い申し上げます。さて、質問ですけれども、大統領が42代ということで是非ともクリントンさん御自身が歴史に残されたいと思っていることがございましたら御聞かせください。
    大統領 私は、アメリカに自信と機会というものを取り戻した大統領として覚えていてほしいと思います。21世紀に備え、そして世界中の人々とパートナーシップを深め、そして普通の市民のためにもっと大きな機会をもたらす社会をつくり、環境を保全し、また平和・繁栄の為にさらに力を注いだ大統領として覚えていてもらいたいと思うのです。21世紀はお互いの相互依存が、国としてまた個人として互いに必要になってくると思います。大統領としてアメリカを、また世界を21世紀に備えさせた大統領として覚えられたいと思います。
    視聴者(男性) ありがとうございました。
    大統領 I like beer!(私ビールは好きですよ。)
    会場 (笑い)
    筑紫 はい、手を上げたあなた。
    視聴者(女性) ソニーのミナミと申します。最近、いろいろなことがございましたけれども、大統領あなたの支持率は相当上がっていると思うんです。日本では私どもが期待するほどの政治指導者がいないわけなんですけれども、ご成功の秘訣は何でしょうか?そして日本の指導者に何をしてもらいたいと期待されますか?
    大統領 日本の指導者、小渕総理ならびに彼のチームの方々の為に申し上げます。確固たる判断を下す為の時間があまりなかったということがまず第一点です。最近就任されたばかりですから。日本が今日直面している問題、その難局というのは一夜にして解決できるものではありません。例えば私は1993年に大統領に就任した時、色々と難しい決断を下しました。そして94年の中間選挙、これは大統領選挙の間にあるものなんですが、私どもの党は大敗を喫しました。私が主張したいろいろと難しい問題について(多くの人々が投票したわけですが)それが否定された訳です。国民は自分たちの為になるとは思わなかった訳です。ですから、まず第一にあまり性急に厳しい判断を下さないことだと思います。第二に申し上げたいのは、今、日本でなされている重要な政策決断、これは正しい方向に進んでいると思います。銀行改革、また景気刺激策は正しい方向だと思います。第三点は、指導者としてまず必要なのは「何が起こっているか」を把握することです。明確に現状を分析しなくてはいけません。そして次にどういう将来を作ろうとしているのかというビジョンがなければ何にもなりません。それから行動計画があってそれによってビジョンを実現できなければいけません。そして最後に、実際にいろいろな一般の市民がそれに参加すること。支持することが必要です。「これは私にとって良いんだ、家族にとって良いことだ、自分の将来にとって良いことだ、だからこれをサポートしよう、支持しよう」と思う事が必要です。これは現代の指導者にとっての大きな課題だと思うのは、大勢の人々に、たとえ非常に不人気なことでも実現するために支持を取り付けるということです。
    筑紫 それでは田丸さん、そこの男性の方。
    視聴者(男性) 三井物産のヨシムラと申します。いま、日本で初めてのデジタル放送、スカイパーフェクTVというところで働いています。私の質問はアメリカのビジネスリーダー、ジャック=ウェリッシュとか、こういった素晴らしいリーダーは巨額の富を、その成果、やった仕事に対してもらっています。大統領が着任された93年からこれまでの間、アメリカのストックマーケットは非常に上昇し歴史的な成長を遂げていると思います。しかしながら大統領は3選を許されてませんし、またこの2期目ということでどうやって自分自身が、モティベート出来ていけるんだろうか、大統領の収入というのは、恐らくこういったジャック=ウェリッシュとか、その他のビジネスリーダーに比べると非常に、そんな大きな金額ではないんだと思います。しかしながらそういった中でいい人材は本当に政治に残って行くんだろうか、こういった巨額の富を求めて、経済界、ビジネスの世界に良いリーダーが行って、政治はなかなかそのリーダーに追いつけなくなって来るんじゃないだろうか、ましてや再選を許された大統領は3選が許されませんから、そういった中でどうやって御自身をモティベートしていけるんだろうか、そういった所についてご説明ください。
    大統領 まず、ご指摘の通り3選はできない訳です。米国の法律のもとでは。それは良いことだと思います。もし出来るんであればまた3選を狙うと思いますんで。まず第一に、公職に就く者は、何か違う仕事をやっていれば儲けられるであろうと思う程稼げない、という事を承知した上でならなければなりません。しかし、少なくとも家族を支えられるだけの収入は得られる、ということは必要でしょう。子供を育て、そしていろんな支払いをしていくということです。それを超えて大半の公職の身の者は、子供を育て、またいろんな支払いが出来れば満足で公職を終えた後はもう少し裕福になれるという期待感を持っていると思うんです。私は常にそう考えていました。十分なお金がないとしても私は気にしませんでした。それが人生にとって一番重要なことではないですから。例えば自分が達成したいと思った事が達成出来る、人々を助ける、国を助ける、国が前進することを助ける事が出来れば、人々はそれをやりたいと思うでしょう。お金だけで質の高い人々を公職に誘致することは出来ません、しかし生活に窮する程収入が少なければ人々は公職...

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