ダウン症候群について、その特徴などについてまとめたもの
Down症候群
病態
21番染色体が1本過剰に存在することによる精神運動発達遅滞,特異顔貌(図-①),多発奇形を呈する症候群である.一般頻度は1/1000.母親が高齢になるほど出生頻度も高くなり,35歳では1/300,40歳以上では1/100,45歳以上では1/45となる.
原因
成熟分裂での不分離による.標準トリソミー型90~95%,転座型3~5%,モザイク型2%,部分トリソミーなど他の異常との合併1%.過剰染色体は染色体不分離が起こることにより生じる.過剰染色体の由来は,母親側が80%,父親側が20%であることが,特殊分染法でわかっている.
症状
精神運動発達遅滞,成長障害,特異顔貌,筋緊張低下,種々の奇形の合併が特徴.
顔面・頭部:短頭,丸い扁平な顔,短頸,眼裂斜上,眼間離開,鞍鼻,巨舌,耳介変形.
体幹:心奇形(心室中隔欠損症,心内膜欠損症,Fallot四徴症などが多い),消化器
系奇形(食道狭窄および閉鎖,鎖肛,食道気管支痩など),腹直筋離開,臍ヘルニア.
四肢・筋・骨格:筋緊張低下,関節過伸展,環軸椎脱臼,扁平足,ずんぐいした手指.
皮膚紋理:猿...