『集団援助技術(グループワーク)の展開過程についてまとめよ。』
グループワークとは、グループの力を活用して個人の成長や問題の解決を促すソーシャルワークの専門技術である。分かりやすくいえば、同じ悩みや問題を抱えた人たちでグループを形成し、そこにグループワーカーが専門的に働きかけることによってグループのメンバー自身が問題を分かち合い、気づきを深め、問題の解決に向けてともに取り組むことである。こうしたグループワークの取り組みにおいては、「複数の援助関係」が存在するといわれるように、ワーカーとクライエントとの援助関係だけではなく、メンバー同士の関係や力動を活用する点に大きな特徴がある。
ワーカーがグループワークにおいてどのような援助行動をすればよいかについて、展開過程を準備期、開始期、作業期、終結期の4段階に分け、それぞれの段階でのワーカーの援助行動について以下のように説明する。
(1)作業期
施設・機関・団体においてグループワークの必要性が生じたところから、ワーカーがグループワークを開始するためにメンバーたちへの接触を始めるいろいろな準備をし、さらにメンバーたちに、予備的な接触を始め...