生命保険資金の特徴およびその運用について幅広く記述してください。参考文献有り
保険事業においては、種類のいかんを問わず、保険料が徴収されることによって保険資金が蓄積される。そして、保険事故が発生した場合に、この保険資金から保険加入者に対して保険金が支払われる。この保険資金が保険事業の運営にあたる、保険会社に代表される保険者と呼ばれる組織によって保持され管理される状況は、保険の種類や保険者の性格などによって異なる。生命保険会社のもとには、次のような理由から巨額の保険資金が長期にわたって蓄積され、この資金がさまざまな経済分野において投資運用される。
第一に、生命保険資金は、生命保険事業が長期継続的な事業であることから、必然的に長期的・安定性を有する資金となる。
第二に、生命保険加入者は、将来における保険金の受領に先立って、保険料を一定期間にわたって前払いしなければならない。生命保険においては、多くの保険加入者が、通常、定期的に支払う保険料の一回ごとの金額は相対的に少額だが、これを長年多数回にわたって支払い続けるため、結果的に保険会社には巨額の長期的な性格を有する責任準備金が蓄積されていく。責任準備金とは、生保会社が保険契約上の責任である保険金支払いを確実に行える...