一、「歴史の三分法」による、「日本文学史(全体)」の時代区分の内容を説明しなさい。その中で、「中世」の始発と終着の時期を、具体的に示しなさい。
①歴史の三分法によって時代を三区分にすると、上代(古代)、中世(中古)、近代(近世)に分けられる。上代は飛鳥時代から平安時代。主に奈良時代前後のことを指す。中世は十二世紀 鎌倉幕府の成立から、十六世紀末 室町幕府の滅亡までを指す。一一九二年が中世の始まりといわれるが、これはあくまでも目安である。近代は江戸時代のことを指す。ちなみに安土桃山時代は近代に含む場合がある。
②中世の始発は先にも述べたが、目安として一一九二年鎌倉幕府の成立からとされている。幕府の根本となったのが将軍と御家人との主従関係であったため、封建制度が中心となった。文学の面では軍記物語が著されたことに特色があり、平家物語は最高の傑作とされている。
終着は一五七三年室町幕府の滅亡までとされている。この時期の特徴は様々な文化の融合が進み、広い基盤をもつ文化が生み出されたことにある。
終期には武力同士のぶつかり合いが多い一方で、貿易などもあって宗教の入り乱れた一面もあった。
(まみ)
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