拝啓 向寒の折、皆様にはますますご健勝のこととお喜び申しあげます。
さて、貴兄ご上京の折、ホテルロビーで待ち合わせの約束をしておりながら、時間に遅れてしまいました。ホテルに着きましたときは、もう帰られたあとで、誠に申しわけなくお詫び申しあげます。
実は、私の担当しております開発物件でトラブルが発生し、事後処理に追われてしまいました。私用で電話をすることもできず、気ばかりイライラしておりました。
約束も守らず、無礼なやつだとご不快に思われたことと存じますが、どうか事情をご賢察くださいまして、お許しくださいますようお願い申しあげる次第です。
季節柄、どうかご自愛専一にお過ごしくださるよう念じております。
1月には、再度神戸に参る予定がございますので、お目にかかっておわびを申しあげたく存じておりますが、略儀ながら、とりあえず書中をもっておわびいたします。
なお、お会いしたときにお渡しするつもりでございました品、別便でお送りしました。ご笑納ください。 敬具