法学 「法と道徳は峻別しなければならない」とする考えについて

閲覧数3,729
ダウンロード数8
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「法と道徳は峻別しなければならない」とする考えについて論じなさい。
     1、かつて、規範としての法と道徳との間にはローマ法を除いて明確な区別はなく、人々の行動は、実定法以外の身分的な非法律的要素によって拘束されていた。そこで、西欧近代社会は、封建的な社会的・政治的・法律的諸制度を克服して、人の支配から法の支配への移行を確立した。その結果、法実証主義の主張等から合理主義的科学の峻別の論理と矛盾性の原理に基づいて法と道徳は峻別された。しかし、資本主義経済の発展により富の偏在等の諸問題が発生し、その解決のためには法と道徳を無関係な規範として切り離すことが難しくなった。そこで改めて、法の本質に関する問題が議論されるようになり、法律学上、法と道徳の関係が取り上げられるようになった。
     2、次に、法と道徳は、相互に依存する密接不可分の関係にあるとはいえ、決して同じものではなく、根本的な相違点を考える必要がある。一般には、①法の外面性と道徳の内面性という基本的性格に区別を求める説、②法の他律性・道徳の自立性に区別の基準を求める説、③義務の片面性・双面性に区別の基準を求める説、④政治的に組織された社会に...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。