社会学で学ぶ知識について

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    社会学で学ぶ知識について
    今まで「社会学」と聞くと、何について学ぶのかいまいちよくわからなかった。「社会」それ自体にも漠然としたイメージしかなく、そんなものについてなにを学ぶのかいつも疑問を感じていた。辞書の定義で言えば「人間が集まって共同生活を営む際に、人々の関係の総体が一つの輪郭を持って現れる場合のその集団。」というのが社会であるが、政治や経済と違い、一つの学問とするには具体性に欠けているように思えた。しかし、基礎講義で説明された社会学は想像していたものよりも確かな輪郭を持った学問だった。オンデマンド授業を受けて最も驚いたことは、理論、仮説、観察、経験的一般化といった明確な思考の過程を踏まえていることだった。
     社会学を勉強して得られる知識は多くあるが、中でも私が重要だと感じたのは、先に述べたような、理論から仮説を経て観察を行う演繹的思考と、観察から一般的思考を経て理論へ辿り着く帰納的思考の二つである。現代に起こる様々な社会現象を経験的に一般化し、それを理論に結びつけることができるとは思ってもみなかった。「具体的な事物を抽象化する過程において必要なのはその共通性を明らかにすることで...

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