「人がことばを学ぶことの実質や本質と国語科との関係」について述べなさい。その際、国語科教育の基礎論、原論に立脚した上で領域論や指導論にもふれること。
≪はじめに≫
「人がことばを学ぶ」ということはどういうことか。そもそも我々人間にとって、ことばとは何か。人間はことばをどのようにして身につけ、生活の中で使用し、活用しているのか。また、学校教育としての国語科は、なぜ(何のために)行われ、そしてどのように行われるべきなのか。以下、国語科教育の基礎論、原論、領域論、指導論を考察することで「人がことばを学ぶことの実質や本質と国語科との関係」を考えていく。
≪国語科教育の基礎論≫
人間は、生活の中でことばを使う。人間にとってことばは、他人と意思を通じ合うための単なるコミュニケーションツールではない。物事を理解することや認識すること、頭の中で考える意思や感情、そして想像することなどは、すべてことばに置き換えられ行われている。人間は、ことばを使わずに生活することはできない。つまり、ことばは人間が生きていくことそのものであるといってもよい。
このように、人間にとってなくてはならないことばであるが、こと...