《教育の場としての家庭・学校・社会の関係》
教育のばとしての家庭・学校・社会の関係に関するテキストの著者の考察を、その論点を整理しながら解説しなさい。
この章では、近代になって新しい様相を見せてきた教育内容や教育の場について、家庭・学校・社会の三つについてそれぞれ説明し、それらが教育を通してどう繋がっているか等について説明されている。
近代以前の、古代・中世では、教育を行う主たる場所は、家庭にあった。子どもは学校に行かず、家での自給自足の生活の中で、親や兄弟、地域の人々に、生きていくための知識を、知らず知らずのうちに教育されてきた。それが、近代に近づくにつれ、教育の場所が家庭から少しずつ、新たな施設である「学校」という場所に移行し始める。学校という施設が無ければ、教育は自然と生活をしている家庭で行われることになるし、現在の学校とは趣が異なるが、古代の賢人が生み出した学校の原型ともなる建物や、中世で生まれた「大学」などは、生まれながらの門地により入れない子どもも多くいた。本当の意味での学校での教育の均等は、近代になってから始まったと言えるだろう。
家庭で行われていた教育が、学校という...