地域住民に対するアウトリーチとニーズ把握の重要性について
地域住民に対するアウトリーチと
ニーズ把握の重要性について
1 社会変化と要援護性
今日の日本社会は、少子高齢社会、単身世帯の増加等、また、情報通信技術の発達によって、グローバル社会へと大きく変貌してきている。
このような状況にあって、地域社会における地域住民の生活機能は、大きく変化し低下してきている。例えば、65歳以上の高齢者の50%以上の集落は、全国で7372集落、そのうち2017集落は、資源管理機能、生産補完機能、生活扶助機能を喪失した集落が存続し、生活機能の推持が困難となっている。
一方、大都市近郊では「孤独死」が顕著となり、地域で支え合う近隣居住者の機能が低下している。このように、家族や地域で支え合う機能が低下したことに伴い、高齢者虐待、児童虐待、DV等の問題が多く発生し、また、社会的孤立のホームレス、引きこもり、自殺者の増加等、地域社会との交流が希薄な人々の増加が社会的な問題となっている。
このことは、要援護性として「潜在的福祉ニーズ」の増加を示しており、地域生活支援としての社会的抱摂が求められている。
従って、これからのソーシャルワーカーに求められるものは、地域...