刑法問題・答案 受託収賄罪

閲覧数2,028
ダウンロード数1
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    刑法問題・答案 受託収賄罪
    問 A市の市長選に向けて、再選を果たすべく甲市長は、講演会の事務局長乙と共謀し、
     再選に必要な裏資金を捻出すべく、工事業者丙に働きかけ、A市が将来発注する
     工事の入札指名等において便宜を図ることの請託を受け、3000万円を受け取った。
     甲、乙、丙の刑責を述べよ。
    答案
    1 結論
      甲及び乙には、受託収賄罪(刑法197条1項後段)の共同正犯(刑法60条)が成立する(最決昭61.6.27)。
      丙には、贈賄罪(刑法198条)が成立する。
    2 賄賂の罪
    (1) 意義
        賄賂の罪とは、収賄の罪と贈賄の罪を総称する犯罪である。
    保護法益
    賄賂の罪の保護法益に関して判例は
     「公務員の職務の公正とこれに対する社会一般の信頼を保護法益とする」
       と述べている(最判平7.2.22)。
    (3) 賄賂
    公務員、仲裁人の職務に対する不正な報酬としての利益をいう。
    現金は典型例である。現金や小切手といった財物の他、異性間の情交(最判昭36.1.13)等も賄賂となる。
    (4) 職務の範囲
    一般的職務権限に属する職務行為をいう。
    賄賂の罪では「職務に関し、賄賂を受託...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。