小児の健康問題 小児肥満

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    資料紹介

    子どもは限定された環境、主に家庭の中で育ち、親が多くの生活環境をつくる。そのため、子どもは親の生活習慣を模倣し受け継ぐことになる。文献から、3歳で培った肥満形成の要因となる生活習慣は学童期まで移行

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    主文献 有坂 治:小児肥満の現状と問題点―とくに生活習慣との関連について、臨床栄養、医歯薬出版、110(7)、812-818、2007 の 要旨
     食生活の変化、身体活動の低下などにより、生活習慣病である「肥満」の割合が30年前の3倍に増加し、小中学生の10人に1人の割合となっている。肥満に伴う健康障害の一例であるメタボリックシンドローム(MS)は動脈硬化を招きやすく、心血管疾患の主因となる。小児のMSの診断基準において、肥満小児の5~20%がこのMSに当てはまる。学童肥満の40%は思春期肥満となり、思春期肥満の70%が成人肥満に移行し、「肥満の進行→MS→動脈硬化→心筋梗塞」という連鎖が小児期の早い年齢から始まっていることは大きな問題である。したがって、小学校入学時に肥満にさせないことが肥満対策の上で一つのポイントとなり、そのためには幼児期からの肥満予防が重要となる。肥満の形成には、遺伝要因と環境要因が関与する。朝食を欠食する小学生は、3歳ですでに夜更かし、睡眠時間が短い、テレビ視聴時間が長いなどの肥満と関連する生活習慣を培っていることから、食品の嗜好や睡眠時間などの環境要因は3歳こ...

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