アメリカで取り組まれているfoster family careという、高齢者が他人の家族の下で家庭的な生活とケアを受けることができるしくみについて・・・
アメリカには、親は子に面倒をみてもらいたい、さらに、子は親の面倒をみるべきだ、という概念がないため、foster family careというしくみがビジネスとして成り立つ。これほどまで割り切ったアメリカの慣習や意識が土台になければ、このしくみは成立しないと考える。時代は移り変わっても日本には、自分の親の面倒はできる限りみてあげたいという意識があり、親の側も他人のお世話になることに抵抗を示す場合が多い。戦前に普及した「イエ制度」であるが、半世紀以上たった今も根強く残り、こういった意識は簡単に変わらない。このような日本人の意識が強いままでは、foster family careは浸透できないと考える。
アメリカで取り組まれているfoster family careという、高齢者が他人の家族の下で家庭的な生活とケアを受けることができるしくみについて、先日ビデオを観て初めてその概要を知った。私は日本において、少なくとも数十年は浸透せず、現時点での取り入れにも反対する。なぜなら、日本は核家族化しているとはいえ、日本独自の「イエ制度」により、基本的には老後は身内が面倒をみるという意識や風習が依然として根強いためである。2000年にスタートした介護保険制度のサービスで少しずつ、人手の足りない部分は他人に委ね、サービスで補おうという国民全体の意識も定着しつつあるが、介護を受ける高齢者側の意識はそういった流れに追いついていないように感じる。これからますます高齢化社会を迎える日本で、foster family careを取り入れようとするならば、現時点からこういった制度があることを周知となるように広め、これから先、時代とともに変わっていく日本人の意識や風習を考慮しなくてはならないと考える。人の持つ意識や国の風習を無視しては、この制度は成り立たない。
アメリカでは核家族制度が完全に定着しているため、年...