マスカレードとしての衣服 ―「型」と「制服化」―

閲覧数2,130
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    マスカレードとしての衣服
    ―「型」と「制服化」―
    <はじめに>
     衣服には二通りの見方があると言われる。①衣服をアイデンティティの表れとする見方、②衣服を隠れ蓑とする見方だ。本論では、この二つの見方における衣服を「マスカレードとしての衣服」という視点から論じる。
    <1.衣服の二つの見方>
    ①アイデンティティの表れとしての衣服
     この見方は、外見に性格が表れているとする考え方に基づいている。この場合、見る側の人間は外見の情報から見られる側の人間の性格・内面を推し量る。一方、見られる側の人間は自己表現・自己演出をし、自分の内面的なものを外見、すなわち衣服に投影していることが前提となる。本論では、意図的に自己表現をしている場合を主に見てゆく。
    ②隠れ蓑としての衣服
     この見方は、他人と同じような格好をすることで自分を見えにくくする・個性を没して集団の中に自分を溶け込ませる、という傾向を表わしている。特に制服は、自分が「だれ」であるかを隠して、匿名の人間類型の中に自分を埋没する、隠れ蓑の代表格である。
    <2.①における、アイデンティティと自己表現>
     ①の場合において、衣服をアイデンティティの...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。