方言

閲覧数5,290
ダウンロード数13
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員990円 | 非会員1,188円

    資料紹介

    1. はじめに
     方言は若者に使われて、若者言葉を誕生した。若者は独自の文化「若者文化」を形成し、その集合行動を通して小さい自我からの脱出感と他者との一体感を感得する。その文化への所属性をもっとも顕著に表すのが若者言葉である。方言と若者言葉は密接な関係がある。本稿は日本の方言と若者と言葉について、共通点と相違点、そして、日本語の影響を把握した上で、方言と若者言葉の今後の課あり方を明らかにしたいと思う。

    2.方言と若者言葉の現状
     2.1方言
    明治維新によって、日本は近代国家としての歩みを踏み出すことになり、欧米の先進国に対抗するためには、国民がひとつにまとまらねばならなかった。そこで、軍隊・学校制度・郵便制度・鉄道など、全国的に統一された制度が導入されることになり、その現実のために、まず、日本中のことばを統一しなければならないと考えられるようになった。代表人物は三宅米吉である。標準語の普及のためには方言の撲減しなければならない。日本では学校教育の中で標準語を押し進め、方言および日本で話されていた他の言語を廃する政策がとられた。方言は社会の悪と見なされる。方言を話す者が劣等感を持たされ、または差別されるようになった。
    現在では、テレビ・ラジオにおける標準語使用の影響により殆どの者が標準語を話せるようになった一方、その土地の方言を話せる人口はかつてと比べて確実に減っている。しかし、米山俊直(1990) はマスコミの発達が方言を助けている。言語情報のなかでも、方言の特徴を伝えやすい音声としての言語情報が、ラジオ・テレビの爆発的普及以後全国にゆきわたるようになった。その結果、各地の方言の美しさやおもしろさが日本人全体に理解されるようになってきたと述べていた 。このような方言の復権が始まった。

    タグ

    言語学中国日本方言歴史

    代表キーワード

    歴史言語学方言

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    方言と若者言葉
    はじめに
     方言は若者に使われて、若者言葉を誕生した。若者は独自の文化「若者文化」を形成し、その集合行動を通して小さい自我からの脱出感と他者との一体感を感得する。その文化への所属性をもっとも顕著に表すのが若者言葉である。方言と若者言葉は密接な関係がある。本稿は日本の方言と若者と言葉について、共通点と相違点、そして、日本語の影響を把握した上で、方言と若者言葉の今後の課あり方を明らかにしたいと思う。
    2.方言と若者言葉の現状
     2.1方言
    明治維新によって、日本は近代国家としての歩みを踏み出すことになり、欧米の先進国に対抗するためには、国民がひとつにまとまらねばならなかった。そこで、軍隊・学校制度・郵便制度・鉄道など、全国的に統一された制度が導入されることになり、その現実のために、まず、日本中のことばを統一しなければならないと考えられるようになった。代表人物は三宅米吉である。標準語の普及のためには方言の撲減しなければならない。日本では学校教育の中で標準語を押し進め、方言および日本で話されていた他の言語を廃する政策がとられた。方言は社会の悪と見なされる。方言を話す者が劣等感を...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。