佛教大学英米文学科A合格レポート
「自己のスポーツ(身体運動)体験を通して獲得したもの、現在獲得しようとしているものを具体的に記述しなさい」
「健康のためにスポーツ」をという言葉が頭をチラつきはじめたのは、20代の終わりにきてからだったであろうか。日々、仕事に追われ、夜は食事に飲酒にはげみ怠惰な睡眠をむさぼる生活が続くと、人間を汗をかきたくなるのだろうか。イスに座り自分の腹部をながめては、様々な思いが頭をかけめぐるようになった。そのような状況の中で私は草野球チームに所属するようになった。
元来私はスポーツとは無縁の人間であった。というのも、私はいわゆる「運動オンチ」と呼ばれる人間であるからだ。体格差のまだ小さかった小学生の低学年のころはまだよかったが、徐々に体つきに差の現れ始める高学年のころから、身長の伸びの遅かった私にとって、スポーツは一種のコンプレックスであった。友人たちが放課後に近所の神社に集まり野球に興じているのに参加はしていたが、心の中では「やりたくない」とか「家でゲームをやったりとかマンガを読んでいたい」という、現代っ子的な考えを持っていた。それが決定的になったのは、中学校であった。小学校時代に友人たち...