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科目終了試験対策 言語心理学(S評価)
2011年 7月版
1.ことばによる行動調節機能とは何か、具体例をあげて説明せよ。
キャロルは言葉の機能として伝達(個人間伝達)と思考(個人内伝達)を提示した。これに対し、ルリアはそれらだけでは不十分であるとして提示した概念が、言葉の行動調節としての機能である。
言葉の行動調節機能とは、自分自身に命令する言葉によって、その人の行動を統制する働きを持つものである。例えば、人前で発表するときに「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせることは言葉の行動調節機能である。子どもは、初めのうちは、周りの大人たちの言葉によって行動を調節し、言葉による命令に従いながら、行動調節の方法を身につけていく。その後、子どもは、周りの大人たちの言葉ではなく、自分自身の言葉によって、自らの行動を調節するようになるのである。このような行動調節としての言葉の機能は、心理療法においても、その有効性が確認されており、マイケンバウムは、この言葉の行動調節機能を用いた自己教示訓練と呼ばれる行動修正法を体系化している。
以上のことは、言葉は単にコミュニケーションのた...