医学概論

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    医学概論

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    「認知症について述べよ。」
     街でたまにアナウンスが入る。例えば「78歳の○○さんが午後3時頃から連絡が取れなくなっています。特徴は…。見かけた方は御連絡下さい。」といったものである。人間は一般に年齢とともに知識や経験が増えていく。しかし、それならば高齢者が住み慣れた街で迷子になることは不可解だが、高齢になることで「ボケる、痴呆になる」場合があると言われている。「痴呆」とは、正常に発達した知的機能が後天的な脳の障害によって低下し、日常生活に困難が生じている場合を指す。 

     「痴呆」という言葉が差別・偏見を含むとして、2004年厚生労働省の検討会により、新しい名称として「認知症」が使われるようになった。

     「認知」とは、「①それとしてはっきりと認めること②対象についての知識を得ること。また、その過程。知覚だけでなく、推理・判断・記憶などの機能を含み、外界の情報を能動的に収集し処理する過程。」(大辞林第二版より抜粋)という意である。認知症とは、「認知」が出来なくなる病気だと定義している。

     認知症の原因になる疾患として代表的なものを四つあげておく。

    もっとも多いのが①アルツハイ...

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