国文学概論・分冊1【日本大学通信教育・国文学・合格レポート・2012】

閲覧数2,870
ダウンロード数12
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員3,300円 | 非会員3,960円

    資料紹介

    課題内容
    物語文学の流れを概観する中から、その美意識の変遷を踏まえて、「文学」の果たす役割について考察しなさい。

    なお、当方、2013年採用の教員採用試験に合格しました。お買い上げいただいた方でご希望であれば、簡単にではありますが、採用試験におけるアドバイスもさせていただきます。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    日本の物語文学は、「はなし」を基とした事実性と虚構性とを伴う叙事文学として、一〇世紀前半に生まれた「竹取物語」から始まったとされている。しかし、日本文学の歴史自体は、聖徳太子の時代から始まったとされており、散文文学においては古事記などの説話文学が、韻文文学においては万葉集などの和歌が、それぞれ描かれていた。そして、説話文学での叙事性と和歌の抒情性を取り入れ、発展した形が物語となったわけである。では、どのように物語が発展していったのかを見ていきたい。
     まず、『竹取物語』(一〇世紀前半)は、幅広い口承・書承さまざまな形態をとる伝記や文学を基礎に生み出され、伝奇物語的な枠組みの中に、現代社会に生きるさまざまな人間を見据えて、写実的な人間喜劇を創造したものである。そして「限りのない美と心」を美意識として描かれていたことがわかる。
     次に、『伊勢物語』(一〇世紀初期)は、最初の歌物語といわれており、在原業平の一代記を「みやび」を美意識を持って描かれている。これは、平安貴族が理想とした美的理念で「高貴で気品ある貴族的な美、都会的に洗練された風雅なふるまい」を表す。つまり、このころは主人公の業平の...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。