日大メディア、英米文学概説MBの授業内容です。学習の参考にお役立て頂ければと思います。
英米文学概説MB
英米文学概説の MA では英文学を扱いましたが、この MB ではアメリカ文学についてお話します。アメリカというと、あまりにも身近で、よく知っている国と思い込みがちですが、
改めてきちんと考えてみると、その文化全般の細部はもとより、文学についてなど、どれだけ知っているか深いところは分からないことだらけです。
第二次大戦が終わったときに、ある程度の年齢に達していて戦争でも死なずに済んだ世代の方たちは、Lux「ラックス」という名の石鹸のいい香りの魔力に始まって、戦勝国アメ
リカのものなら何でも一流、最高という信仰に、日本中が包まれていた頃のことを覚えているでしょう。そして文学作品でも Gone with the Wind『風とともに去りぬ』という大長
編小説が超ベストセラーになり、さらにこれが映画化されて、繰り返しヒットしたこともご存知のはずです。しかしその作者がマーガレット・ミッチェルという、これ一作しか書か
ずに夭折した南部の女性であることを知っていた人は、何パーセントくらいいたでしょうか。
同じことは、映画化されたときのテーマ音楽が長い間、人気ランクの一位を占めつづけ...