佛教大学通信課程、2012年度の「学校教育職入門」第一設題レポートです。
【第1設題】現代の「教師に求められる資質とは何か」についてまとめたうえで、あなたはどのような教師になりたいのかについて述べて下さい。
A判定を頂きました。所見は以下の通り
「学校教育職を目指すために、どのような資質が求められているのかについて、詳細な考察が正確になされています。とりわけ、教師の資質に言及した中央教育審議会(1996)や教育職員養成審議会(1997)の各答申についても詳しく記されており、設題の趣旨が正確に把握され、大変よくまとまっています。今後の学習としては、文部科学省がこれまでのゆとり教育の路線を方向転換し、基礎、基本的な学力の習得に向かう現状も考慮に入れて下さい」
設題趣旨や資料参考箇所の把握にご利用下さい。
教師に求められる資質能力とは、語る人によって重要視するものが異なってくるが、いつの時代にも求められる普遍的なものと、時代のニーズに合わせて求められるものの、二つに分けることができる。
教師とは子どもたちの成長を支える立場にあって、単なる知識や技術を教えるための存在ではない。子どもたちの人格形成に影響を与え、人生に深くかかわり、結果として、社会や世界にも影響を与える職業であるため、その責任は非常に重い。また、子どもたちを相手にするということ、人間を相手にするということは、教員という職業が、小手先の技術や、ごまかしで通用するような職業ではない、専門職であることを物語っている。いつの時代にも求められる教員の資質能力とは、このような、専門職である教職に対する愛着や誇り、一体感に支えられた、知識技能の総体、という意味内容を有するものであり、「素質」とは区別された後天的なものだ。
他方、時代のニーズに合わせて求められる教員の資質について言及するには、現在我々が置かれている情勢について理解しなければならない。現代は変化の激しい時代であり、学校現場で起こる問題は複雑化する傾向にある。このような時代...