「相談援助における人と環境の交互作用の視点について述べよ」
ソーシャルワークとは、その対象を「人とその環境(という二重の焦点)」の交互作用(若しくは相互作用)の視点で把握して援助するといわれる。すべての生命存在は、必ず何かしらの環境に取り囲まれており、その環境と交互作用しながら生存を維持し、「生活」している。この人と環境の交互作用に焦点を当て、論述していく。
<実践における人と環境>
ソーシャルケースワークを最初に定義したリッチモンドは、「ソーシャルケースワークは人間と社会環境との間を、個別に意識的に調整することを通して、パーソナリティを発達させる諸過程からなっている」ものとした。
また、ピンカスやミナハンは、ソーシャルワークは「人々と資源システムとの連結や相互作用に焦点がある」としている。また、ジャーメインとギターマンは、「環境」を大きく物理的環境と社会的環境の二つに分けている。両者は相互交流を続け、時間と空間の変化を通して、文化を形成していくと考えられると述べている。
人にとっての環境何であるかについて、ユクスキュルとクリサートが「環世界」という概念...