2014年度 PL2030 肢体不自由者の心理・生理・病理 2単位目
使用教科書:『肢体不自由教育の理念の実践』筑波大学附属桐が丘特別支援学校 編著(ジアース教育新社)
1.地域における特別支援学校の役割を理解し、肢体不自由者との関わりと今後のあり方について論ぜよ。
2.学校、保護者、地域との連携に役立つ、何らかの支援方法について、ポートフォリオ作成などを参考にしながらまとめよ。
講評
①課題が明確に示されており、特別支援学校の求められていることがきちんと述べられています。
②ポートフォリオの中にどのような情報が入っていると支援がうまくなるのかについてもうすこし詳しく書いてあるとさらによくなります。
7 / 7
肢体不自由の心理・生理・病理2
1.現在の特別支援教育は、どのような場においても一人ひとりが必要とする教育支援のニーズに対応していくことが求められており、学校の教員だけでなく、保護者、地域のセンター的役割を持つ特別支援学校、医療・福祉機関など子どもを取り巻く関係者が連携し、必要に応じてチームを作って対応しているのである。
機能的な支援のためのツールとして、特別支援教育コーディネーター、個別の教育支援計画、広域特別支援連携協議会、校内委員会、個別の指導計画などが用意されており、特別支援教育コーディネーターが特別支援教育を機能させるためのボトムアップツールとすれば、広域特別支援連携協議会はトップダウンツールである。
しかし、肢体不自由児に対してのさまざまな工夫や配慮は「学校の場」で生かされていないことが多く、地域の小学校・中学校における肢体不自由児への支援には次のような課題がある。①エレベーターや身障者トイレの設置など設備②介助員(スクールヘルパー)などの人手③肢体不自由の面をカバーする本人の努力の問題ととらえられてしまい、心理面・認知・行動面の困難さは見過ごされ...