安楽死
安楽死(あんらくし、英語:
euthanasia)とは、人または動物に苦痛を与えずに死に至らせることである。一般的に、終末期患
者に対する医療上の処遇を意味して表現される。
安楽死に至る方法として、積極的安楽死(せっきょくてきあんらくし、英語: positive euthanasia ,
active euthanasia)と、消極的安楽死(しょうきょくてきあんらくし、英語: negative euthanasia
, passive euthanasia)の2種類がある。
また、安楽死の別表現として、尊厳死(そんげんし、英語: dignified death , death with
dignity)という言葉がある。これは、積極的安楽死と消極的安楽死の両方を表現する場合と、安楽
死を本人の事前の希望に限定して尊厳死と表現する場合があるが、世界保健機関、世界医師会、国
際連合人権理事会、国家の法律、医療行政機関、医師会などの公共機関による、明確または統一的
な定義は確認されていない。
耐えがたい苦しみに襲われている患者や、助かる見込みのない末期患者本人が尊厳ある死を希望し
た際に、積極的安楽死も合法化している国には、1940年代に法律を整備した先駆的な国であるスイ
ス、2000年代にかけてはアメリカのいくつかの州、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、2010年
代にはカナダ、オーストラリア、2021年にスペイン、ニュージーランド、南米のコロンビアがある
。
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