国文学史Ⅰ科目習得試験

閲覧数1,961
ダウンロード数1
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    日本大学通信 平成30年(2018年)の国文学史Ⅰの科目習得試験問題です。(最新版教科書対応)
    拙い文ですが、お役に立てば幸いです。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ・『古事記』と『萬葉集』の書名の意味について説明しなさい。
    『古事記』の書名は、古の事を記したものという意である。「古」は「今」(現在)につながる過去をいう。「今」は舒明天皇の時代を始点とする。『古事記』は「古」から「今」へという流れを考慮して記された書物である。
    一方、『萬葉集』の書名については、「葉」は木の葉で、萬葉(多くの葉)を多くの歌にたとえた『萬歌集」(多くの歌を収録した歌集)の意とする岡田正之『近瓜奈良朝の漢文学』の説と、「葉」を「代(世)」と捉え、「記代集」(萬代の後までも伝わる歌集)の意とする契沖『萬葉代匠記』の説がある。先述したように、『古事記』は第三十三代推古天皇条で幕を閉じ、『萬葉集』は先述のような象徴的意味をもって置かれた雄略天皇の御製歌の次に立つ第三十四代舒明天皇の御製歌(巻一•二番歌)から実質的に始まる。このように『古事記』に『萬葉集』がぴたりと寄り添っていることに留意するならば、『萬葉集』の「萬葉」は『古事記』の「古」に対する言葉で、「今」から「未来」に及ぶ時間を表わす言葉と見るべきであろう。それならば、『萬葉集』は契沖の言うように、「萬代集」の意と捉えら...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。