このレポートは、聖徳大学通信教育課程・科目「精神保健学」にて、すでに合格をいただいたものです。
2022年度課題。
〈課題名〉
老年期の発達課題について喪失体験の観点から記述しなさい。
〈評価〉
A
〈講評〉
老年期の喪失体験について考察されており,課題に対しての理解が得られているものと評価できます。各段落ごとによくまとめられており,テキストをよく理解した上で記述されていることがうかがわれます。また,文献の引用に留まることなく,ご自分なりの文章で整理されているところも素晴らしいと思います。なお,本レポートではアルコールに多くの紙面を割いていますが,そのような場合は最初にアルコール問題について特に取り上げる理由について記述しておくと,主題の見えやすいレポートとなり,さらにより良いレポートとなると思います。今後の学習の方針として,喪失体験そのものだけでなく,老年期に起こりやすい精神症状についても学習を深められると良いと思います(本レポートに足りない点という意味ではありません)。
〈参考文献〉
「参考文献」新・精神保健福祉士養成講座〈2〉精神保健の課題と支援 中央法規出版㈱ 日本精神保健福祉士養成協会編 2012年2月1日
老年期は65歳以上を指すが、現在は寿命の延長から日本人の老年期は必然的に長くなっている。老化は身体面・精神面・社会面いずれにも生じ、もっとも老化を感じやすいのは社会面における老化である。退職による地位や役割の喪失、経済基盤の喪失、家庭内での役割の喪失などである。核家族化・小家族化、地域コミュニティの希薄化のなかで、これらを受容できる体制をいかに確立するかが大きな課題となる。
日本の総人口は戦後一時的に減少したが、2007年には高齢者の占める割合が21%を超え、超高齢社会に入った。少子高齢化の進展は、家族構成や家族機能を変化させている。高齢夫婦、未婚の子どもをもつ高齢者、単独世帯の増加が目立つ...