このレポートは、聖徳大学通信教育課程・科目「女性と子どもⅠ」にて、すでに合格をいただいたものです。
2022年度課題。
〈課題名〉
「蝶々の纏足」に描かれた、主人公の瞳美とえり子の少女期の心理をジェンダーの視点で読み取り論じなさい
〈評価〉
A
〈講評〉
山田詠美の「蝶々の纏足」について、主人公の瞳美とえり子の心理に注目して、ジェンダーの視点から鋭く分析できている点がすぐれています。その上で、後日、瞳美がえり子の真意を知った時の心の動きについて、いま一歩深く読み分析できると良い。
〈参考文献〉
書名:蝶々の纏足 風葬の教室
著者名:山田詠美
出版社:新潮文庫
発行年月日:平成9年3月1日
第1課題 第1設題
幼いときは何も知らず、単純に仲良しの2人だったと思います。当たり前のようにいつも一緒に遊ぶ姿が思い浮かびます。だんだんと物心がついてくるとともに、女になっていきます。嫉妬したり誰かを妬んだりするのは、女として当然のことです。えり子は幼いころから可愛がられ、いつも1番でないと気が済まなかったと思います。そのため、一緒にいるお友達は自分の引き立て役である瞳美を選んだのか、瞳美を引き立て役にさせるように作り上げたのかはわかりません。瞳美はとてもよく周りを見ている優しい子で、えり子のことが好きだったと思います。その気持ちをえり子は利用していたのだと思います。みんなの人気者のえり...