明星大学 法学(日本国憲法を含む) 2単位目
参考文献「法学」児玉誠・北岡勲著(明星大学) 配本2011年度~
課題1、公法、私法、社会法の各特色
課題2、権利と義務の関係
課題1
法はその内容によって、公法、私法、社会法の3種に分けられることがある。憲法、行政法、刑法、国際法、訴訟法などは公法に属する。民法、商法などは私法に属する。労働法、経済法などは社会法に属する。
公法と私法の区別に関しては、いくつかの学説がある。利益説は、法の規律の目的が公益であれば公法、私益であれば私法とする説である。主体説は、国家または公共団体が一方もしくは双方の主体となっている法律関係を規律するのが公法、私人が双方の主体となっている法律関係を規律するのが私法だとする説である。法律関係説は、不平等者間の権力服従関係を規定するのが公法、対象者間の平等関係を規定するのが私法だとする説である。そして、現在通説となっているのが生活関係説である。この説では、人間の生活関係において、国家の一構成員としての国民や公共団体の一員としての生活関係を規律するのが公法だとされる。つまり、公法は、市民社会的私個人的生活の集中的表現...