19世紀には、電気化学の発展や新たな器具が開発された事により、新元素が多数発見された。1860年代には62個もの元素が発見されている。発見された元素や化合物は、無機・有機問わず研究がなされ、結果元素同士の性質が似ている事等が明らかになった。また、多くなった元素を適切な方法で分類しようと言う動きが現れた。その際に有効となった分類基準は、化学的性質と原子量の二つだった。
ドイツの化学者デベライナー(1788~1849)は、原子量と元素の性質の間に関係があることに気づいた最初の化学者といわれている。1817年に周期律に気づいたデベライナーは、1829年には、元素中に性質の良く似たものが3つ存在し、それがほぼ等間隔の原子量で並んでいる三つ組元素をいくつか発見した。だが、全元素を三つ組に分類することは不可能であったし、分類に不足した部分が判明したため、デベライナーの分類法によって元素全体を含む一覧表は作成されなかった。しかし、この研究は無駄であったというわけではない。元素を分類する上で重要な要素は、原子量であるということを示した事に重要な意味があったといえる。
フランスの地質学者ド・シャンク...