生物学:光合成について記述した。光合成のしくみ、緑色植物の光合成、光化学反応、Z機構、カルビン回路、光合成速度と呼吸速度、光合成速度と外的要因、酸素非発生型光合成経路についてまとめた。
1月の関東・東北の大震災以後、太陽光発電が注目を集め、自然エネルギーの代表格となった。しかしそれ以上に真似できないのが、光合成であり、太陽の恵みを蓄積エネルギーに変換することである。ここでいまだ現代の科学で到達できない、植物の光合成の仕組みについてリポートとする。
1.光合成とは
光合成は、主に植物や植物プランクトン、藻類など光合成色素をもつ生物が行う、光エネルギーを化学エネルギーに変換する生化学反応のことである。光合成生物は光エネルギーを使って水と空気中の二酸化炭素から炭水化物を合成している。また、光合成は水を分解する過程で生じた酸素を大気中に供給している。年間に地球上で固定される二酸化炭素は約1014kg、貯蔵されるエネルギーは1018kJと見積もられている。
2.光合成のしくみ
光合成を行っているのは葉緑体の中の細胞小器官である。葉緑体は細胞内に1〜1000個ほど存在し、大きさも形もさまざまである。最も平均的なのは長さ約5μmの回転楕円体状のものである。葉緑体は全透性の外膜と半透性の内膜の二重膜で囲まれている。
光合成は光化学反応とカルビン回路の2つの段階に大別される...