平成24年度に提出した最新のレポートです。
ぜひ参考にしてください。
『本テキストで述べる社会授業の基本構造について説明し、平成20年版学習指導要領における社会科の授業目標との関連を考察しなさい。また基本構造に基づく社会授業のあり方について、幾つかの理論に触れつつ具体的な授業例を挙げて説明しなさい。』
社会科の授業理論は、どの教科にも通用する授業の理論と社会科固有の授業理論からなっている。社会授業も各教科共通の授業理論から独立して展開できるわけではなく、重なっている部分が大きい。社会科固有の授業理論は、直接的に「社会認識を通して市民的資質を形成する」という社会科教育の本質的目標につないでいくことである。すなわち、社会認識内容を具体的に育てることのできる理論であるかどうかが問われる。そして、社会生活を営む上で児童・生徒達が様々な問題に直面した際に認識内容を判断材料として合理的に意志決定ができるように配慮することが教師に求められているのである。
学習内容には構造が不可欠である。構造のない学習は、断片的知識の詰めこみに走りがちである。社会科が長く詰めこみ教科と言われつづけてきたのは、知識の構造を明示できなかったからであり、構造を持たない学習は、断片的知識の学習...