2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、運転中の東京電力福島第一原子力発電所の原子炉が緊急に自動停止し、発電所に電気を送る送電線が地震の揺れでショートしたり、スイッチや変電所の設備が故障したり、送電線の鉄塔1基が倒壊したりしたため、外部電源喪失状態。その後非常用ディーゼル発電機が起動したものの、地震の約50分後、高さ14メートル津波が発電所をおそい、地下に設置されていた非常用発電機が海水につかって故障。電気設備、ポンプ、燃料タンクなど多数の設備を損傷し、全交流電源喪失状態に陥った。このため、原子炉や核燃料プール内の使用済み核燃料を冷やすことができなくなり、炉心溶融および圧力容器の損傷を伴う、極めて深刻な原子力事故となった。
この事故をきっかけに現在、原発に変わる新エネルギーを求める声が高まっている。
本レポートでは雪氷熱利用・廃棄物発電・温度差エネルギーの3つについて述べる事にする。
まず雪氷熱利用についてだが、このシステムは主に北海道で試みられている新エネルギーである。今まではデメリットと言える除排雪、融雪で膨大な費用がかかっていた雪を、積極的に利用することでメリットに...