小学校に「家庭」が教科として位置づけられていることについて、教科誕生とその変遷、法的根拠、児童の心身の発達、社会や家庭の変化等を踏まえて説明し、教科の独自性をどこに求めるかあなたの考えを述べなさい。
文部省(現文部科学省)は望ましい人間像を目指し、次代の進展に対応するために学習指導要領の改訂を行い実施してきた。
つまり、時代や社会の変化とともに学習指導要領の内容が変わってきているのである。
・ 戦後の昭和22年
戦前に制定した女子のみに家事・裁縫教育を履修させる制度を改め、小学校では男女必修「家庭科」として扱われるようになる。
これにより、今までの古い考え方と全く違ったものであることを示している。
家庭科の教育は各自が家庭の有能な一員となり、自分の能力に従って、家庭に、社会貢献できるようにする全教育の一分野であると記された。
戦後の混乱期の中で、被服の内容は実生活の役に立っており、寝巻きや襦袢など高度の技術を必要とする内容であった。
(社会、生活の変化)
敗戦後のめざましい科学技術の発展、高度経済成長は物質的に豊かな生活を享受できるようになり、従来の家庭生活のあり方...