経済学は,「どこで」現実に気がついたのか?

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    経済学は,「どこで」現実に気がついたのか?
    1,経済学の起源は,1776年にアダム・スミスが書いた『国富論(諸国民の富の性質
    と原因の研究)』に始まるとされる。その後経済学は,人々を幸福にすることを目指して
    発展してきた。
    経済学の理論は,まず,有効な資源配分と公正な価値分配のプロセスでの価格機能が重視
    された。最終的に価格の均衡点を見出し,その均衡した価格によって,それぞれの資源や
    財の売買が行われ,社会全体の有効な資源配分や,でき上がった価値の配分が有効に行わ
    れると考えられた(ミクロ理論=価格理論)。
    しかし,各経済活動を一つずつ見るミクロ理論によってそれぞれの経済主体が独自に合理
    的に行動することは社会全体の経済活動を停滞させることがあると考えたJ・M・ケイン
    ズは,経済全体を,社会全体の付加価値の合計額(GDP)=C(消費)+I(投資)+G
    (政府)+E(輸出)ーM(輸入)の式で表し,需要が不足する場合は政府が需要を注入
    すべきとする理論を提唱した(マクロ理論=ケインズ革命)。この理論は,1929年に
    米国を襲った大恐慌に対し,F・ルーズベルト大統領が行ったニューディール政策...

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