英米文学特殊講義・分冊1

閲覧数2,861
ダウンロード数20
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    英米文学特殊講義・分冊1 The Merchant of Venice合格レポート 参考文献:マラーノの系譜 みすず書房 小岸昭

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ”The Merchant of Venice”の物語の中で、Shylockがどれほどの悪人であるかという描写は細かくされていない。しかし、Antonioによる彼への虐待行為は文中からよく読み取ることができ彼がどれほどの悪人であろうとなかろうと、「ユダヤ人」で「金貸し」であるというだけで憎しみの対象になるには十分だということが分かる。善良なキリスト教徒と悪であるユダヤ教徒が法の上で争い、結果的にユダヤ人が負け全てのアイデンティティを奪われてしまうという表面的にはキリスト教徒にとって都合のいい話の裏には、ユダヤ人達がたどってきた歴史や置かれてきた立場など様々な「意味」がこめられていると考えさせられる。歴史の中でユダヤ人たちは長きに渡り迫害の対象とされてきた。キリストを殺したのはユダヤ教徒であるという事が理由の一つであるが、それだけの理由では十分とは言えない程何世紀もの間迫害され、ユダヤ教を信仰していることさえ隠さなくてはいけない時代が続いた。時代や国によって多少差はあるものの、彼らは多くの国で常に「他者」として扱われてきた。“The Merchant of Venice”の舞台であるヴェ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。