教育には、大きく分けて二つの側面がある。一つは知識や技術の習得である。そしてもう一つは、人として望ましい方向に成長、発達させるものであり、美術教育もその一端を担っている。美術教育は、知的教育・技能教育というよりは自発的な創作を通して自由に自己を表現することによって豊かな人間へと成長、発達することを援助するといった意味合いのほうが強い。よって、幼児期から児童期にかけては子どもの創造的な自己表現活動を中心に育てることが望ましい。しかしながら「自由に自己を表現させる」ということが「知識や技術を指導してはいけない」といった誤解を招いてきた。
教育には、大きく分けて二つの側面がある。一つは知識や技術の習得である。そしてもう一つは、人として望ましい方向に成長、発達させるものであり、美術教育もその一端を担っている。美術教育は、知的教育・技能教育というよりは自発的な創作を通して自由に自己を表現することによって豊かな人間へと成長、発達することを援助するといった意味合いのほうが強い。よって、幼児期から児童期にかけては子どもの創造的な自己表現活動を中心に育てることが望ましい。しかしながら「自由に自己を表現させる」ということが「知識や技術を指導してはいけない」といった誤解を招いてきた。このような誤解に基づいた、誤った実践が存在している。それが、...