「幼児期の運動あそびの必要性について述べよ。」
子どもは今も昔もあそびの天才であり、現代っ子にあそびに対する欲求が少なくなったのではない。家の中であそぶ事が多くなり、その形態も一人あるいは同学年や同級生の友達、せいぜい数人とあそぶことが一般的になったといえる。社会構造からみれば、あそび軍団は縦社会から横社会へ変化した。子どものあそび場をとりまく環境の変化は、あそびの価値や評価は別として、当然のことながら昔と今のあそびの内容そのものを変えてしまった。自然や季節と一体となったあそびから、テレビ、ゲームといった視覚や聴覚に訴える季節感のないあそびへと変わった。現代は活発な運動あそびや社会的なあそびが減少したといえる。それゆえ、幼稚園・保育園などの計画的な教育組織での活動、すなわち教育的あそびやスポーツがその肩代わりをするものとして期待されている。この現状を踏まえ、幼児期の運動あそびの必要性について考察していく。
幼児期の運動あそびは、子どもが成長、発達するための経験として大変意義のあるものである。子どもの発達を知るために、スキャモンの発育曲線が役立つ。スキャモンは、身体諸器官の発育発達を...